所属するネットワークインフラ部では、2024年11月にBIG-IPに特化した1泊2日での勉強会合宿を行いました。その時の様子をご紹介します。
いんふらっと会とは?
ネットワークインフラ部は、Jストリームのサービス基盤となるネットワークインフラ部の構築・運用保守を担当しています。現在の体制は、9名です。
私たちの部では、月1回、全員出社日を設けて「いんふらっと会」という勉強会を実施しています。この会では、Jストリームの基礎となる仕組み理解を目的としています。
初の合宿形式で開催
昨年11月に、1泊2日での初の勉強会合宿を軽井沢で行いました。この合宿では、BIG-IPに特化し、2日間にわたり、Jストリームで導入・運用しているF5社のBIG-IP製品について学びました。
BIG-IPは、DNSサービスやロードバランサー(LB)として重要な役割を担っています。重要インフラ機器の運用品質向上と、チーム全体の技術力強化は、組織にとって不可欠です。
実施内容
2日間のプログラムは下記のような内容でした。
【Day 1】 BIG-IP LTM 研修
BIG-IP基礎(仮想サーバー/プール設定)
ロードバランシング実装演習
トラブルシューティング実践
【Day 2】 BIG-IP DNS(GTM)研修
高度な構成設定
nPath構成の実装
DNS/LTM連携構成
広域負荷分散の実現
広域負荷分散の実装演習
トラブルシューティング実践

得られた成果
「運用効率の向上」と「技術的知見の深化」において、以下のような成果が得られたと考えています。
●運用効率の向上
・新規構築から運用までの一貫した知識習得 → 実機での構築経験による設定意図の理解
・iHealthを活用したトラブル時の迅速な対応
→ 保守サポートに頼らず、ある程度自分たちで解決可能に
・障害時の迅速な原因特定
●技術的知見の深化
・AutoLastHopなどの固有機能の理解促進
・トラフィックコントロール最適化手法の習得
・冗長構成における信頼性向上策の習得
・LTM/DNS(GTM)の製品特性の明確化
→ CDNサービスにおける最適な構成の理解
参加メンバーの感想
●BIG-IP-DNSもBIG-IP-LTMも構築手順がないため、担当でない限りイチからBIG-IPを触る(構築する)というのは中々できない貴重な体験でした。
今回の勉強会は成り立ちを知るのに非常にいい経験でした。(T.K.さん)
●LTMとGTMの名称と役割の違いを改めて整理することができ、設定内容からサービス構成のイメージがつかめてCDNext(自社CDNサービス)の理解にもつながりました。(K.Y.さん)
●Jストリームと同じ環境を検証環境として提供いただいたので、実機操作がやりやすかった。(K.E.さん)
●初期設定からロードバランシングまで通してのハンズオンにより、 AutoLastHopといった独自の実装も改めておさらいすることができた。(H.I.さん テックリード)
●iHealthを用いたステータス確認で、現在の高負荷問題への効果的な対処方法を習得できた。また、証明書切れの影響とその確認コマンドを学び、現在直面している課題の解決に直接活用できる知見を得た。(D.I.さん)

まとめと今後について
今回の合宿では、下記のような成果が期待されるものでした。
●トラブルシューティング時間の短縮
●予防保守による障害の未然防止
●チーム全体の技術力向上
なお、今後のいんふらっと会では、以下を予定しています。
●運用手順の標準化推進
●継続的な技術力向上 定期的な勉強会への参加
●現行のBIG-IPが2027頃 EOSを迎えるため、新OSの検証実施・勉強会への参加
またご紹介できればと思います。
※在籍年数や役職を含む記載内容は、掲載当時のものです。その後、状況が変化していることがあります。