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教科書にはない”ネットワークのリアル”を楽しみ、成長の糧に

教科書にはない”ネットワークのリアル”を楽しみ、成長の糧に

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K.E.(ネットワークエンジニア) 新卒入社2年目

大学時代には、C/C++やPythonなどのプログラミングに没頭。研究室でのクラスタ計算機を再現する経験をきっかけに、ネットワーク構築に目覚める。Jストリームには2023年4月に新卒入社し、ネットワークインフラ部門でサーバの設置やネットワーク機器の設定変更、トラブルシューティングなどを担当。2023年度には、毎年全社より一名のみに贈られる新人賞を受賞。入社後、プライベートで始めたおうちサーバは、先輩や同僚からオススメ機器を教わり、日々進化を遂げている

今回は、ネットワークエンジニアを志す学生や若手エンジニアの皆さんへの応援メッセージの意味を込めた、ITエンジニアインタビューです。新卒入社2年目、新人賞受賞経験も持つ、ネットワークエンジニアのK.E.さんは、研究室での経験をきっかけにネットワークの世界にのめりこみました。Jストリーム入社後は、膨大なトラフィックを処理するCDNの安定稼働とパフォーマンス最適化にまい進しています。

 

学生時代に没頭したプログラミング経験も活かし、教科書にはない“ネットワークのリアル”を楽しみ、ITエンジニアとしての成長を目指すK.E.さんの様子をご紹介します。

大学院の研究室で、ネットワークに興味を抱く

―― まず、経歴について詳しく教えてください。

学部時代は物理学を専攻していました。ただ、プログラミングにも興味があり、趣味の範囲でC/C++やPythonに触れることが多かったですね。学部卒業後は大学院に進学し、数学の問題をプログラミングで解くという研究テーマに取り組みました。

 

研究室に入るタイミングでちょうどサーバの払下げがあり、クラスタ計算機の再現に挑戦しました。これが思った以上に面白くて。OSのインストールから始まり、IPアドレスの設定を行い、ネットワーク構築をしていくなかで、興味関心がどんどんと深まっていきました。

 

修士課程を修了後は、ネットワークエンジニアとしてキャリアをスタートさせようと就職活動を行いました。当時はAWSなどクラウドサービスが主流になりつつある時期でしたが、私はあえてオンプレミス環境での仕事にこだわりました。自分の手でインフラを構築し、運用していきたいという思いが強かったんです。

 

就職活動ではいくつかの企業選考を受けましたが、最終的にJストリームに決めました。動画配信を支える大規模なネットワークに携われることは、大きな魅力でした。また、面接での丁寧な対応や、若手が活躍できる雰囲気を肌で感じられたのも要因のひとつでした。

教科書にはない”ネットワークのリアル”に触れる面白さ

―― 入社後は具体的にどのような業務を担当しているのでしょうか?

主にサーバやネットワーク機器の設計、構築、運用を担当しています。具体的な業務としては、サーバの設置やネットワーク機器の設定変更、トラブルシューティングなどがあります。膨大なトラフィックを処理するCDNサービスでは、インフラの安定稼働とパフォーマンス最適化が求められます。自分が担う業務のひとつひとつは、サービスの根幹を支える重要な役割を担っているんです。

 

数多くのサーバをいかに効率よく運用するかは、なかでも重要なテーマです。私も、昨年、サーバの設定変更に関する自動化を担当しました。自動化前は、設定変更のたびに一台一台対応するため、1時間前後を要していたことが、数十秒で完結し、ミスの低減にも貢献できました。常にサービス状況を監視しながら、改善施策を打っていくのが私たちの仕事ですね。

―― 実務に携わってみての感想を聞かせてください。

一言で表現すると「教科書にはない面白さ」があります。面白さの根源は、何といっても希望であったオンプレミスに携われたことですね。しかも、Jストリームのような大規模ネットワークは、なかなか経験できない環境です。

 

データセンターへもよく行きますが、そこでは、サーバの設置や、ケーブルの配線ひとつにしても数年後のリプレイスを意識して慎重に行います。現状の構成をとる理由を理解し、新しい知識を吸収するのは、とても面白いです。

 

日々、膨大なトラフィックが流れる環境で、安定稼働とパフォーマンス最適化を追求していく。ネットワークエンジニアなら、憧れる環境ではないでしょうか。

 

Jストリームは、ネットワーク機器の量が多いので、飽きることがありません。また、Jストリームは四半世紀以上の長きにわたり動画配信歴事業を手がけてきました。そのため、導入時期によって機器の設定が異なることもあり、「あぁ、こういう歴史でやってきたのかなぁ」と目の当たりにできるのはリアルです。

―― 機器選定の基準は、あるのでしょうか?

もちろん、価格とかコスト面は重視されますが、それだけでもありません。他社だと特定のベンダーの機器に限定されてしまうケースもあると聞きますが、Jストリームでは、マルチベンダー戦略を採用しています。

 

技術の拡がりも重視していて、新しい技術で「面白いからやってみて」という経緯で導入したものもいくつか聞いています。新しい機器導入の際は、「設定方法は問題ないか」「ミドルウェアは動くのか」など、入念な検証を行います。

 

特定の技術だけでなく、機器を横断した幅広い知識やスキルを身につけられるんです。エンジニアとして様々な機器を扱える技術力は、とても重要だと考えています。

プログラム経験を活かし、データ領域にもチャレンジ。
新人賞も受賞

―― 「ファミリー」という取組みがあると聞いていますが、概要を教えて下さい。

「ファミリー」は、本部内にある部署横断プロジェクトの呼称です。異なるスキルセット間でのディスカッションによる新企画などを目的としています。現在は、自社開発プロダクト関連を中心に動画配信プラットフォーム、CDN、社内共通開発基盤、ライブ、データをテーマにしたファミリー活動があります。私は、大学院での研究が、線形代数関連だったこともあり、上長からの勧めがきっかけで、データファミリーに参加しています。

―― データファミリーでは、どんな業務を担当しているのですか?

ファミリーでの担当業務は、所属部門での通常業務の範疇に限りません。加えて、何をすべきか、誰が担当するかは、ファミリー内でイチから決めていきます。昨年、私は、自社CDNサービスのログ分析・解析システムの新規構築を手がけ、要件定義から設計、実装までを一貫して行いました。

 

CDNでは、複数の拠点に分散配置したデータセンターからトラフィックが流れます。トラフィックコントロールは、事前に設定を行います。ただし、設定後の実際のトラフィックは、生ログから確認する必要があります。そのため、全体俯瞰に必要な全HTTPリクエストの膨大なログ処理には、抽出だけでも数時間を要していました。

 

昨年、私が担当したシステム構築により、膨大なログ集計に対する効率化とグラフ化が進み、トラフィックコントロールの有効性を可視化できるようになりました。CDNのトラフィックコントロール戦略を立てやすくなった、という評価もいただきました。

 

プログラミング経験を活かしながら、インフラ構築の視点も取り入れてシステム全体を作り上げていくのは、挑みがいがありましたね。

―― サーバ設定変更の自動化や、データファミリーをはじめとした取組みが評価され、昨年は全社新人賞を受賞しましたね。

入社1年目からこれだけ大きな仕事を任せてもらえるとは思っていなかったので、本当に貴重な経験でした。Jストリームの風土として、若手でもアイデアを出して手を挙げれば、新しいことにチャレンジできる環境があります。上長も「自分が主導してやりたい」という私の意欲を後押ししてくれました。新人だからと受け身になるのではなく、自分から新しいことにチャレンジしていく姿勢が大事だと痛感しましたね。

―― 若手エンジニアの成長を後押しする風土は魅力的ですね。

夢は、ネットワークとデータ分析の両面から貢献できるエンジニア

―― 他にも、Jストリームの魅力だと感じるポイントはありますか?

Jストリームの魅力は、若手が多く活躍している点です。私が所属するネットワークインフラ部でも、20代・30代のエンジニアが中心となり、日々の業務に取り組んでいます。私は大学院を卒業して24歳でJストリームに入社したのですが、その時点で年齢層としては部内で真ん中くらいでした。それくらい若いスタッフが多く、他の部署を見ても30歳前後の方が活躍している印象です。

―― 社員同士の連携についても、うかがいたいです。

大規模なインフラを運用しているため、常に新しい課題が発生します。単調ではないのがいいですね。それに対してチームで知恵を出し合いながら、最適な解決策を見出していきます。そうした問題解決のプロセスは、エンジニアとしての成長につながります。

 

普段、当たり前に業務していると、時々、ふと「あれ?これって、今まではできなかったはず」と気がつくことがあります。私が、成長を実感する瞬間です。入社後の1年間は、新しいスキル習得や発見の連続でした。実は、3か月前の自分を問われると、すぐには思い出せないんです。毎日、変化がありすぎて(笑)。過去のドキュメントを紐解いてみると、「え、3か月前の自分は、こんな感じだったんだ」と驚きます。それと同時に、自信にもつながっています。

―― 成長の糧として、日々の業務経験を血肉にしているのですね。

あとこれは半分冗談ですが、スーツを着る必要がないのも嬉しいポイントです。週1回ほどデータセンターでの作業はありますが、それ以外は自宅からVPNでリモートワークできる働き方も柔軟だと思います。

―― 今後のキャリアについてはどのように考えていますか?

目指しているのは、ネットワークとデータ分析の両面を兼ね備えたエンジニアです。Jストリームに入社して1年が経ちましたが、まだまだ学ぶべきことはたくさんあります。ネットワークの世界は奥深く、ゴールがありません。業務の性質的に「通信を止めない」ことが最重要なので、評価も難しいです。

 

だからこそ、安定した動画配信のために、ネットワークに関して聞かれた時は、何でも答えられるようになりたいです。特に、新しいネットワーク技術の習得は、欠かせません。最新技術をキャッチアップしながら、自分の強みにしたいですね。

 

また、これまでの経験を活かして、データファミリーでデータ分析の分野にもチャレンジしていきたいです。先ほどお話ししたログ解析システムの構築で、データ分析の面白さを実感したんです。ネットワークの運用データを分析することで、パフォーマンス最適化をより高い次元に引き上げることができます。そこで、統計学の手法なども取り入れながら、データ分析のスキルを磨きたいと考えています。

―― 最後に、Jストリームに興味を持つ学生や若手エンジニアに向けて、メッセージをもらえますか?

Jストリームはエンジニアとしてのキャリアを積む上で、とても魅力的な環境です。何より大規模なネットワークインフラに携われるのは、他社ではなかなか経験できないことです。

 

服装は自由、リモートワークも可能など、エンジニアとして働きやすい環境が整っているのもポイントです。こうした環境があるからこそ、エンジニアとしての仕事に集中できるんです。

 

そして、Jストリームには、様々なバックグラウンドを持つエンジニアが集まっています。学生時代にネットワークを専門的に学んでいなくても、入社後に着実にスキルを身につけられる環境が整っているんです。大切なのは、技術への探究心と、成長への意欲です。

 

もし、大規模なネットワークインフラに興味があったり、最新技術にチャレンジしてみたいという思いがあるなら、ぜひ、Jストリームの門を叩いてみてください。私たちと一緒に、ネットワークの最前線で活躍しましょう。

―― 現状を楽しみながらも是とせず、行動を起こしていくK.E.さんの姿勢は、周囲にも多くの刺激となっていると思います。2年目もますますの活躍を楽しみにしています。

※在籍年数や役職を含む記載内容は、取材当時のものです。その後、状況が変化していることがあります。