QUNOG 35で見た実践の学び
皆さま、はじめまして。Jストリームでネットワークエンジニアをしている小山です。
2026年7月3日、福岡県久留米市の久留米シティプラザで「QUNOG35」が開催されました。QUNOG(九州・沖縄ネットワークオペレーターズグループ)は、九州・沖縄地域のネットワーク技術者が集い、技術や運用に関する知見を共有する技術コミュニティです。
QUNOGでは、2024年より、“学生主体の配信チーム”がイベントのライブ配信を担当しています。Jストリームは、ストリーミングスポンサーとして、動画配信プレイヤー「J-Stream Equipmedia(ジェイストリーム・イクイップメディア、以下EQ)の提供に加え、技術監修や運営サポートを行いました。
私は今回がQUNOG初参加です。本記事では、学生の皆さんが中心となって取り組んだライブ配信の様子や、現場で感じた学びについてご紹介します。

3大学合同で運営する学生ライブ配信チーム
今回の配信チームは、九州産業大学・福岡女子大学・長崎県立大学から集まった 10 名の学生有志で構成されました。3大学混成のチームです。
前回から継続して参加している学生も多く、大学の垣根を超えた仲間同士のやり取りが自然に行われていました。一方で、今回初参加となる学生もすぐに打ち解けており、趣味や専攻の話で盛り上がっている様子が印象的でした。学生と社会人という立場の違いを感じさせないほど、チームには自然な一体感がありました。
リハーサルや本番では、学生リーダーを中心に役割分担が行われます。カメラ操作や配信オペレーションをはじめとした各作業内容は、準備段階から学生が主体となり次々と進んでいきました。

リハーサル日の夜には、博多周辺のイタリアンレストランで配信チームの懇親会があり、私も参加させていただきました。成功に向けて課題に向き合い、解決策を議論した仲間同士だからでしょうか。懇親会では、日中のリハーサル時とはまた異なるリラックスした雰囲気で、話題も多岐にわたりました。私自身も、学生の皆さんから「久留米なら大砲ラーメンがおすすめ」とうかがい、翌日の昼食に早速たずねてみました。
学生の皆さんのやり取りを見ていると、配信チームとしての結束もさらに深まっているように感じられました。

地域の話題をきっかけに交流が生まれるのも、こうしたコミュニティイベントならではの魅力の一つですね。
本番を支えた2日間のリハーサル
リハーサルは2日間にわたり実施しました。リハーサル会場1日目は九州産業大学、2日目は本番会場である久留米シティプラザでした。
リハーサル開始に際しては、事前に学生の皆さんで配信機材の設営や配線準備を進めていたため、大きなトラブルもなく作業開始。EQへの接続確認や配信テストをスムーズに進められ、本番に向けた動作検証や運用手順の確認に十分な時間を確保できました。限られたリハーサル時間を有効に活用できたことは、本番成功に向けた大きな前進となりました。

プロユースの機材で学ぶ実践的な配信運用
今回の配信における目玉の一つは、九州産業大学にご用意いただいたRoland製のVR-120HDです。
VR-120HDは、プロの配信現場やイベントでも活用されている高性能なAVミキサーです。配信チームでは、プロユースの機材にも触れながら操作方法を学び、実際に映像・音声の切り替えや配信制御を担当していました。私自身も機材に強い関心があるため、一緒に手を動かしたい気持ちを抑え、その様子を興味深く見守っていました。
本番を想定したオペレーションも着実に進められていきました。VR-120HDには配信に必要な各種設定を事前に登録できる機能があり、配信チームでは、リハーサルで得た知見をもとに本番用の設定を整理・登録していきます。
一見地味な作業ですが、本番時の操作を減らし、設定ミスのリスクを下げるための重要な工程です。機材を操作するだけでなく。「どうすれば安定した配信を実現できるか」を考えながら準備を進める姿からは、実践の現場ならではの学びの深さを感じました。

本番で発生した予期せぬトラブル対応からの学び
本番では、会場ネットワークが一時的に停止するトラブルが発生しました。しかし、配信プレイヤー側の問題ではないことを迅速に切り分けたことで、NOCチームと配信チームの学生同士がスムーズに連携し、早期復旧につなげることができました。
また、トラブルシュートではAIを活用しながら事象の把握や原因の切り分け、解決策の検討を進めていました。それでも最終的に重要なのは、人が冷静に状況を判断し、チームで協力して対応することです。予期せぬ事態にも落ち着いて向き合う学生チームの皆さんの姿から、私自身も学ぶべき点が多いと感じました。

配信チーム内のコミュニケーションも非常に活発で、チャットツールを活用しながらカメラワークのコツや操作方法を教え合う場面が見られました。

また、より良い映像表現を目指して撮影アングルに関する提案を学生自ら行うなど、主体的な姿勢も印象的でした。
知識や経験を共有しながら配信品質の向上に取り組む姿からは、チームで学びあう大切さを改めて感じました。
今回の取り組みでは、学生の皆さんが技術面だけでなく、トラブルへの対応力やコミュニケーション力、チームワークなどを実践の中で身に着けていく姿を見ることができました。
こうした経験は、今後の学生生活はもちろん、社会人になってからも大きな力になるのではないでしょうか。

企業紹介で感じた学生との距離の近さ
QUNOG35では、イベントのスポンサー企業が学生向けの支援の一環として、企業紹介が実施されました。Jストリームからは、動画を軸に、オンプレミスでネットワーク構築から、動画配信プラットフォーム、ライブ配信までを一貫して手掛けていることや、エンジニアの働く環境についてご紹介しました。
紹介後には、学生の皆さんから「エンジニアの仕事を具体的にイメージしやすかった」といった声が寄せられ、ライブ配信の実績紹介には大きな反響もいただきました。
懇親会では、学生の方々からもたくさん声をかけてもらい、技術やキャリアについて自然に交流できる距離の近さを感じました。

配信卓の運営が、学生の皆さんによりスムーズに進められていたため、私は企業ブースで参加者の方々と交流しました。
会場には、JANOGなどでお会いした方々との再会に加え、新たな出会いにも恵まれ、地域や企業の垣根を超えたつながりを実感する機会となりました。

QUNOGで実感した、技術コミュニティの力
今回初めてQUNOGに参加しましたが、改めて技術コミュニティ活動の価値を実感しました。参加を通じて「もっと多くの方とつながりを持ちたい」という思いが強くなりました。
QUNOGでは、ライブ配信という実践の場を通じて、技術だけでなく、人と人のつながりや学びあうことの大切さを改めて知ることができました。
レポート後編では、QUNOG 35ライブ配信の舞台裏を支えた配信チームから大谷 巧晟さん、百留 和輝さん、三好 修人さんの3名の学生の方、そして学生の皆さんを見守り続けた教育者の視点として九州産業大学 教授・下川 俊彦 先生へのインタビューをご紹介します。
QUNOG35での“実践”を通して見つけたものとは?
【ライブ配信後編】でお届けします。
【関連情報】
QUNOG 35イベントサイトURL :
https://qunog.connpass.com/event/388510/
QUNOG Slack URL(どなたでも参加可):
https://join.slack.com/t/nog-crew/shared_invite/zt-2pvi3uzsk-vSQq8yDz0I5SO5KjRsptNQ
※地域NOG Slack にご参加のうえ #qunog-general にお入りください(自動では入りませんのでご注意ください)



