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正解を探さない。選んだ道の価値を育てていくヒント ― 第2回 PFキャリアゆるトーク会レポート

正解を探さない。選んだ道の価値を育てていくヒント ― 第2回 PFキャリアゆるトーク会レポート

「キャリアに、正解ってあるの?」

そんな問いから始まった「PFキャリアゆるトーク会」。


第1回に続き、第2回では4名のパネリストが登壇。エンジニアからマネジメント、異動、転職、起業、副業まで多様なキャリアが語られました。

 

今回のテーマは、「分岐点」「迷い」「価値観」「AI時代」。きれいに描くのではなく、「迷いながら、動きながら見つけるキャリア」が共有されました。

(レポート・文/Voice編集長・久保田直美)

正解から始まったキャリアは、ひとつもなかった

第1回に続き、第2回も東京本社とオンラインのハイブリッドで開催しました。パネリストは、異なるバックグラウンドから4名が登壇しました。

 

・北岡 功二 

――オペレーションマネジメント部長。 エンジニアからコンサルタント・バックオフィス・起業へと領域を横断してきたキャリア。

キャリアの価値観:「人とのつながり」

 

・塩野目 雄

―― プロダクト企画部運営課長。新卒入社15年でライブ・インフラ・開発・企画運用と経験を積み重ねてきたキャリア。

キャリアの価値観:「流れのままに」

 

大野 達也

 ―― 技術開発部 プラットフォーム開発課 テックリード。環境のギャップやつまづきを経験しながら、エンジニアとして道を磨き続けてきたキャリア。

キャリアの価値観:「市場価値の向上」

 

・高見澤 信弘

―― エンジニアリング推進室 兼 プロダクト企画部 アーキテクト。ネットワークからプロダクト、組織づくりへと担う範囲を広げてきたキャリア。

キャリアの価値観:「オンリーワン」

今回のパネリスト。左より北岡 功二 さん、塩野目 雄 さん、大野 達也 さん、高見澤 信弘 さん
今回のトークで共通していたのは、キャリアに”正解”を求めるのではなく、経験を通じて価値あるものにしていくという姿勢でした。

 

イベント前半は、各パネリストがLT(ライトニングトーク)で、自身のキャリア年表や価値観を共有し、後半のパネルディスカッションでは、その歩みや迷いをもとに議論を深めました。

”好きなこと”を起点にして、見えた軸足

LTトップバッターは北岡さん。エンジニアからサポート、コンサルタント、バックオフィス、マネジメント、副業での起業まで幅広く経験。一見ばらばらに見えるキャリアですが、その根底には「誰かの力になりたい」という一貫した軸があります。

技術で「作る力」、サポートで「守る力」、コンサルで「解決する力」を培いながら、その強みは「人を生かす力」へと進化し、「人の可能性をつなぐ自らのキャリア」へと発展させてきました。

 

現在は、Jストリームに所属しながら、副業で二社を起業。転職ではなく、今の環境に軸足を置きながら副業で外の世界に触れ、自社に還元していく――そんな広げ方もあると話しました。

 

「誰かの力になりたい」という想いに素直に従い、経験を積み重ねて今に至る。こうした考え方については、以下インタビューでも詳しく紹介されています。

「私のカクゴ」 ※外部サイトへリンクします。

 

キャリアの軸足を見つけるヒントとして挙げられたのが「名詞ではなく、動詞で考える」こと。サッカー好きならば、「サッカー」という名詞ではなく、サッカーを「見るのが好き」「戦略を考えるのが好き」「ユニフォームを作るのが好き」といった動詞で捉えることで、志向の本質が見え、キャリアの選択肢が広がると言います。


やりたいことが一つに定まらなくてもいい。自分の中にある“好きな行動”を起点にすれば、キャリアの軸は自然と見えてくる――そんな示唆が印象的でした。

流れの中で期待に応え、成果を積み上げるキャリア

二人目のパネリストは、新卒から15年、Jストリームでキャリアを重ねてきた塩野目さん。ライブ現場、インフラ、開発、運用、マネジメントと幅広く経験してきましたが、自身は「強烈にやりたいことがあるタイプではない」と語ります。

 

キャリアにおける価値観は「流れのままに」。ロールモデルはおらず、「迷いは常にある」としながらも、それを特別なこととは捉えていません。「迷った状態でも、目の前の仕事はやる」。その積み重ねの中で、少しでも面白いことや、周囲や組織、自分にとってより高い成果が期待できるものは何かを見極めながら選び、求められる役割に応えてきたと言います。

 

その言葉に、他のパネリストから、「器用なんだなぁ」とリスペクトと感嘆の混じる声が。流れの中で成果に向けて選択を重ね、期待に応え続けてきたキャリアの重ね方が印象的でした。

 

明確な軸を持ってキャリアを描く人もいれば、流れの中で自分の価値が発揮できる場所を選び続けていく人もいる。流れのままに受け止めることを、ネガティブではなく納得感を持って進める塩野目さんらしいキャリア。

 

どちらもひとつのキャリアのかたちであり、今、決めきれなくても進んでいける――そんな安心感のある視点が共有されました。

理想とのギャップを、正解に変えた瞬間

毎回のキャリアトークイベントでは、パネリストごとに感情曲線付きのキャリア年表を紹介してもらっています。


三人目のパネリスト・大野さんは、Jストリーム入社直後、これまで経験してきた開発環境との違いや、思い描いていた理想とのギャップに戸惑いを感じたと言います。その時期は、感情曲線が大きく下がったそうです。

 

しかしその後、感情曲線を下げていたはずの目の前の環境を「改善の余地がある」「伸びしろがある」と前向きに捉え直したところ、感情曲線が急上昇。ギャップに感じていた課題を組織への改善提案として重ねる中で、前職とはまた異なる貢献実感が生まれ、やる気も高まっていったと振返りました

 

試行錯誤の積み重ねが、個人の成長にとどまらず、組織やサービスへの価値向上にもつながっている点が印象的でした。自分の心の持ちよう次第で、環境の捉え方やモチベーション、経験の価値も大きく変わる――そんな気づきが語られました。

 
感情曲線付きのキャリア年表を紹介する大野さん(右から2番目)

「やりたいこと」から逆算して、役割を広げていく

四人目のパネリスト・高見澤さんは、「正解はない」という前提の中で「ではどうキャリアをつくるのか」を具体例を語りました。高見澤さんは、特定のロールモデルを追いかけるというよりも、「自分は何に貢献したいのか」からキャリアを考えてきたと話します。

 

原点にあるのは、ネットワークへの興味と、インターネットに対して価値貢献をすることで返していきたいという想いその実現のために、必要なことを逆算しながら、自分の役割を広げてきたといいます。

 

例えば、配信基盤を担う立場であれば、トラフィックを増やすために何が必要かを考え、技術だけでなく、ビジネスや案件の領域にも踏み込んでいく。

 

そうした中で、組織や事業の中にある“まだ埋まっていない領域”に手を伸ばし、役割を自らつくっていく――

その積み重ねが自分自身のキャリアにつながっているとのことでした。

 

技術と組織づくりの両方を担う中で、技術とそれ以外を分けるのではなく、その重なりで価値を出す。専門性を軸にしつつ、周辺にも広がっていく“T字型”のスタンスが重要だと語りました。

AI時代のキャリアで求められる力とは

後半は「AIとキャリア」がテーマに。抽象的なテーマですが、「流れのままに」の塩野目さんが、

「勝てないところで勝負をしない。AIの苦手そうなところに目を向ける」

とコメントし、会場の空気が一気に和みました。

 

パネリスト4名の考えは、共通していました。

・「コーディング」「調べる」「教える」「まとめる」など一部スキルの価値は、相対的に下がる
・一方で、「設計」「文脈理解」「スピード」「試行回数」は重要性が増す

 

たとえば、

「AIによって試行回数(トライアンドエラー)を高速で回せる」

という声や、

「人との関わりや価値提供の仕方は変わらない」 

という意見もあり、
単なるスキルではなく、何をどう使うか・どう組み合わせるかが鍵であることが示されました。

 

そうした前提のもとで、「AIを使って日々過ごしていると、なんでも早くできるので、最近ふと作るものがなくなっちゃう気がして。興味を増やすことも重要なスキルかもしれない」という塩野目さんの声もありました。

まとめ:正解は選ぶものじゃない。つくるもの

最後に、参加者へのメッセージがありました。

 

「チャレンジしないと、失敗も成功もない」(北岡さん)

「悩みながらでいい」(塩野目さん)
「正解はわからない。選んだ道を正解にする」(大野さん)

「時間を味方にトライ&エラー」(高見澤さん)

第1回、第2回と開催し、今回のトーク会で見えてきたのは、
キャリアは「正解を選ぶもの」ではなく、
「試しながら、自分なりの納得解を作っていくもの」
ということ。


まっすぐ進む人もいれば、回り道をする人もいる。
逆算する人もいれば、流れに乗る人もいる。
どれも正解で、どれも間違いではない。


“ゆるトーク”は、本質的なキャリアの話が詰まっていました。キャリアの正解は、あとからつくっていける――そんな視点を持てる時間となりました。

イベントは本社とオンラインのハイブリッドで開催しました