QUNOG35で10名の学生が、現役エンジニアとライブ配信の現場を実践
インターネットを支える技術者たちが集まる地域コミュニティ「QUNOG(きゅうのぐ)」は、九州・沖縄エリアのエンジニアや学生が一堂に会し、最新の知見を学び合う場です。
2024年より、その取り組みと一つして、学生配信チームによるライブ配信が続いています。
今回の QUNOG 35でも、10名の学生が配信チームとして参加しました。一人ひとりの声からは、機材の操作や配信技術だけでなく、リーダーシップ、チームワーク、現場での仕事の進め方など、多くの学びを得たことが伝わってきます。
本記事では、配信チームとして参加した3名の学生と、活動を見守る教育者へのインタビューを通じて、現役技術者との協働がもたらす学びや成長の価値をご紹介します。
QUNOG(きゅうのぐ)とは?
インターネットにおける技術的事項、運用に関する事項を議論、検討、紹介することを通して九州・沖縄地域の技術者および利用者に貢献することを目的としたグループです。九州沖縄ネットワークオペレーターズグループの略。
大谷 巧晟 さん:現場で実感した、リーダーに必要な「全体を見る力」

Q1: 普段大学で学んでいることや、研究テーマはどんな分野ですか?
加速度センサーを用いて球速を測定するアプリケーション『スピードバンド』を開発しています。
Q2:今回のQUNOG 35配信チームへの参加動機を教えてください。
九州産業大学では、ETロボコンの配信をしています。私自身、これらの活動ではあまり力になれておらず、機材の扱い方をもっと学びたいと思い参加を希望しました。
Q3: 当日の担当業務、担当業務でのこだわりについてお聞かせください。
私は今回、配信チームのリーダーをさせていただきました。配信機材は九州産業大学のものということもあり、機材検証は九州産業大学のメンバーが中心に行い、そして配信機材に触れる機会がないかもしれない他大学の方に本番で機材を触っていただきました。
Q4:今回の取り組みの中で、新しく得た知識やスキルを教えてください。
今回は、九州産業大学に新たに届いた機材「VR-120HD」を用いたのですが、その機材の設定方法を学べました。また、リーダーを経験して人をまとめることの大変さを学びました。私は、これまで自分から相談や調整をすることが少なかったのですが、リーダーを経験することにより全体を把握することの大切さ、自ら行動する必要性を学びました。
Q5:配信現場で「仕事の進め方や雰囲気」を感じた場面はありましたか?
配信現場では、会場のスタッフの方が設営をされており、こちらでは配線ができない時間もありました。その間にできることを探し、先にカメラの設置場所の確認や配信機材やケーブルに問題がないかの確認などをしていました。また、最初に何をやるかを話し合って、役割分担をしていました。そのような場面から仕事の進め方や雰囲気、それに加えてリーダーシップというのがどのようなものなのかを体感できました。
Q6:Jストリーム、Jストリーム社員の印象を一言で言うと?
的確にサポートしてくださる方々です。
ミーティングで現在の進捗を聞いてくださることや、ある程度の方針を示してくださったことです。また、QUNOG会場でプロジェクターに映像が映らないというトラブルがありました。そこでJストリームのスタッフの方が一緒にトラブルシューティングをやってくださったことです。
Q7:QUNOGの配信チームに参加してみて、今どのような思いがありますか?
もっと上手に役割分担ができるようになりたいという思いがあります。今回、リーダーとして活動しましたが、自分は人に役割を振るのが下手だなと感じました。今後は、やることリスト的なものを作成し、希望を募るでも自分が振り分けるでもいいので、役割を早めに決めていくことが大切だと思いました。また、役割を決めた後の進捗報告などのサポートも大切だと思っています。
Q8:今回の経験を、今後の学びやキャリアにどう活かしたいと考えていますか?
今回のリーダー経験を今後のNOC活動や、ETロボコンでの活動に活かしていきたいです。
Q9:QUNOGへの参加や配信チームの活動は、どんな人におすすめしたいと思いますか?
まず大前提として、ネットワークに興味がある人です。またそれに加えて、配信機材に興味がある人、就職に迷っている人などにもおすすめです。理由として、QUNOGでは、企業の方々から企業紹介もしてくださるからです。
Q10:これから挑戦したいことや意気込みがあればぜひ教えてください。
今回、VR-120HDの設定で一つだけうまくいかなかったことがあります。3系統ある映像出力それぞれに別の音声を割り当てる設定です。これができれば、HDMIスプリッターのように映像を分岐させたり、SDI入力を使ってSDI→HDMI変換に使ったりと、活用の幅が大きく広がります。まずはこの設定に挑戦し、配信機材を活用できる場面を増やしていきたいです。そして繰り返しになりますが、リーダーシップを発揮できる人になっていきます。

百留 和輝 さん:現場で学んだ仕事の進め方と正確さ
Q1: 普段大学で学んでいることや、研究テーマはどんな分野ですか?
普段、大学では情報セキュリティについて学んでおり、ネットワークやシステムの仕組みなど、ITの基礎から応用まで幅広く取り組んでいます。
特に、実際に手を動かしながら学ぶ演習形式の授業が多く、トラブル対応やシステムの仕組みを理解する力を身につけてきました。
Q2:今回のQUNOG 35配信チームへの参加動機を教えてください。
今回、QUNOGの配信チームに参加しようと思ったきっかけは、現場でしか得られない経験をしてみたいと思ったことです。普段の授業だけでは分からない、実際の配信現場の雰囲気や仕事の進め方を体感したいという気持ちがあり、参加を決めました。
Q3: 当日の担当業務、担当業務でのこだわりについてお聞かせください。
イベント当日は、主に映像スイッチングを担当しました。さまざまな場面に応じて適切な映像へ切り替える必要があるため、状況をよく見ながら、できるだけスムーズかつ素早く対応することを意識して取り組みました。
Q4:今回の取り組みの中で、新しく得た知識やスキルを教えてください。
今回の取り組みを通して、配信に関する知識だけでなく、現場での動き方そのものを学ぶことができました。特に印象的だったのは、チームで連携しながら効率よく作業を進めていく様子です。

Q5:配信現場で「仕事の進め方や雰囲気」を感じた場面はありましたか?
現場では、事前の段取りがとても重要であり、一つ一つの作業が次の工程に大きく影響することを実感しました。また、トラブルが発生した際にも、状況を共有しながら迅速に対応している姿が印象的でした。
Q6:Jストリーム、Jストリーム社員の印象を一言で言うと?
優しい!!
初めての参加で分からないことも多かったのですが、一つ一つ丁寧に教えていただき、安心して作業に取り組むことができました。現場の忙しい中でも声をかけてくださったり、細かくフォローしていただいたことがとても印象に残っています。
Q7:QUNOGの配信チームに参加してみて、今どのような思いがありますか?
QUNOGの配信チームとして参加してみて、参加して本当によかったというのが率直な感想です。実際の現場を体験することで、これまで知らなかったことや新しい気づきにたくさん触れることができ、とても良い経験になりました。
Q8:今回の経験を、今後の学びやキャリアにどう活かしたいと考えていますか?
今回の経験は、今後の学びやキャリアにしっかり活かしていきたいと考えています。特に、現場で求められる正確さやチームで動く力は、今後どの分野に進んでも必要になると感じました。
Q9:QUNOGへの参加や配信チームの活動は、どんな人におすすめしたいと思いますか?
QUNOGへの参加や配信チームの活動は、実際の現場を見てみたい人やITや配信に興味がある人にぜひおすすめしたいです。座学だけでは得られない貴重な経験ができると思います。
Q10:これから挑戦したいことや意気込みがあればぜひ教えてください。
これからは、今回の経験を踏まえてさらに知識と技術を高め、より実践的な力を身につけていきたいです。
そして、将来的には現場でも活躍できるようなエンジニアを目指していきたいと考えています。
三好 修人 さん:チームで協力し準備を進める大切さ
Q1: 普段大学で学んでいることや、研究テーマはどんな分野ですか?
大学では、情報科学を専攻しています。プログラミングやネットワークに興味があり、趣味でゲーム制作をしたり、イベント会場のネットワーク構築や運用をするNOCチームの活動に参加したりしています。
Q2:今回のQUNOG 35配信チームへの参加動機を教えてください。
過去にQUNOGに参加したことがありますが、その際は活動に深く関わる機会があまりありませんでした。そこで今回は、前回よりも積極的に関わり、経験を積みたいと思い、配信チームへの参加を決めました。
Q3: 当日の担当業務、担当業務でのこだわりについてお聞かせください。
イベント当日は、登壇者サポートを担当しました。
Q4:今回の取り組みの中で、新しく得た知識やスキルを教えてください。
VR-120HDの操作方法や、配信に必要な機材の構成に関する知識を身につけました。
Q5:配信現場で「仕事の進め方や雰囲気」を感じた場面はありましたか?
本番直前に、登壇者のスライド映像がうまく表示されないトラブルが発生した場面が印象に残っています。Jストリームの方々が原因を確認しながら対応している様子を間近で見ることができました。限られた時間の中で問題を切り分け、解決していく姿から、プロの仕事の進め方を体感できました。
Q6:Jストリーム、Jストリーム社員の印象を一言で言うと?
親しみやすい
事前リハーサルから本番前の準備まで、丁寧に確認していただき、安心して相談できる雰囲気だったからです。
Q7:QUNOGの配信チームに参加してみて、今どのような思いがありますか?
今回の活動を通して、周囲の方々に支えていただくことの心強さを実感しました。今後は経験を重ね、自分も周りの人から頼られる存在になれるよう成長していきたいです。
Q8:今回の経験を、今後の学びやキャリアにどう活かしたいと考えていますか?
今回の経験を通して、配信に関する技術に加え、チームで協力しながら準備を進める大切さを学びました。今後は、この経験を大学での学習やさまざまな活動に生かしていきたいです。

Q9:QUNOGへの参加や配信チームの活動は、どんな人におすすめしたいと思いますか?
ネットワーク業界に興味がある人はもちろん、興味がまだない人でも、興味を持つきっかけになる良い場だと思うので、誰にでもおすすめです。
Q10:これから挑戦したいことや意気込みがあればぜひ教えてください。
今回の経験を今後の活動に生かし、これからもQUNOGに参加して、経験を積んでいきたいです。また、配信だけでなくNOCの活動にも興味があるため、機会があれば積極的に参加したいと考えています。
教育者の視点:現役技術者との協働が学生にもたらすもの
ー 九州産業大学 教授・下川 俊彦 先生
QUNOGでは、学生の皆さんが技術コミュニティの一員として現場に飛び込み、現役技術者とともに挑戦を重ねています。その取り組みを見守ってきた九州産業大学・下川 俊彦 先生から学生の皆さんへのメッセージをご紹介します。現場での実践が学生の皆さんにもたらす価値とについて語っていただきました。
九州産業大学 教授
下川 俊彦 先生
未来へつなげる、学生たちの挑戦
■若手技術者育成というQUNOGの「貢献」
QUNOG は、九州・沖縄地域の技術者および利用者に貢献することを目的としたグループです。明文化されてはいませんが、この「貢献」には若手技術者の育成が含まれていると、運営メンバーではない立場から見ていても感じます。毎回のミーティングでは学生の旅費・交通費を支援し、参加した学生は協賛企業とのランチミーティングで情報交換の機会も得ます。

■現役技術者と肩を並べて学ぶ価値
学生が関われる場は、聴講だけではありません。会場ネットワークチーム(NOC)、そして映像配信チームがあります。配信については、Jストリーム様が機材や配信プラットフォームをご提供くださっています。しかし、それ以上にありがたいのは、学生が現役の技術者と肩を並べて働く機会をいただいている、という点です。本番当日だけでなく事前準備の段階から一緒に議論し、指導を受けながら準備を進めています。
エンジニアの皆さんからかけられる言葉は、学生によく響いています。普段から指導している我々としては、少しばかり悔しいところです(笑)。
■教室では得られない経験を、未来への糧に
そしてこの経験は、その場だけでは終わりません。インターネット上のサービスの裏側に興味を持ち、こうしたサービスを支える業界への就職を志すようになった学生もいます。現場での経験は、教室では代えがきかないものだと実感しています。
このような場を続けていただいていることに、深く感謝しています。そして、この記事を読んだ学生の皆さんには、ぜひ現場に飛び込んでみてほしいと思います。
QUNOG 35 における学生の皆さんの挑戦を支える企業、教育関係者者、そして技術コミュニティの存在は、次の世代を育む大きな力になっています。
今後もQUNOGが、技術を通じて学生の成長と未来につながる実践の場として発展し、多くの挑戦を生み出していくことを願っています。

【関連情報】
QUNOG 35イベントサイトURL :
https://qunog.connpass.com/event/388510/
QUNOG Slack URL(どなたでも参加可):
https://join.slack.com/t/nog-crew/shared_invite/zt-2pvi3uzsk-vSQq8yDz0I5SO5KjRsptNQ
※地域NOG Slack にご参加のうえ #qunog-general にお入りください(自動では入りませんのでご注意ください)


