2025年11月21日に熊本県玉名市で開催された「QUNOG 33」。
Jストリームは、株式会社MIXIと協力し、現地でのライブ配信を担当しました。
現地参加した坂本、阿迦井、高橋の3名が、ライブ配信での技術紹介を含めてイベントレポートいたします。
QUNOG(きゅうのぐ)とは?
インターネットにおける技術的事項、運用に関する事項を議論、検討、紹介することを通して九州・沖縄地域の技術者および利用者に貢献することを目的としたグループです。九州沖縄ネットワークオペレーターズグループの略。

QUNOGは、ネットワーク技術者が集う熱いコミュニティ

JストリームとしてはQUNOGへの配信協力は、QUNOG 29から続けて5回目になりますが、私自身は今回が2回目の参加となります。
常連の企業さんや学生さんも多いのですが、毎回開催地域や会場が変わることで雰囲気も大きく異なり、その土地ならではの特色を感じられるのがQUNOGの面白いところだと思います。
今回の会場は熊本県玉名市でしたが、地域の温かさや参加者の距離感も近くとても刺激的でした。
また、QUNOGは学生の参加比率が高く、彼らのエネルギーが場を明るくしているのが印象的です。他の企業イベントとは違った熱気があり、技術コミュニティとしてとても良い空間だと感じています。

Starlink × iPhoneで挑戦したライブ配信

MIXI社と共同で行う動画配信協力はこれまでにも何度か実施してきましたが、今回は「機材はMIXI社」「配信プラットフォームはJストリーム」という分担で進めました。
MIXIさんは毎回チャレンジングな配信構成を提案してくださるのですが、今回は カメラをiPhoneのみで構成し、タブレット端末からリモート制御するという試みを行いました。さらに、Starlink を実際の配信に利用したのも今回のユニークなポイントです。
技術的な挑戦が多く、非常に楽しい現場でした。




今回は当日のオペレーションを学生さんに直接担当してもらう場面はありませんでしたが、準備や片付けなどを積極的に手伝ってくれました。
普段触れる機会の少ない配信機材についても、MIXIさんや高橋君の説明を熱心に聞いてくれていて、新しい技術に対する前向きな姿勢が印象的でした。
実際のライブ配信現場を体験する機会はそう多くないと思うので、今回の経験が少しでもポジティブな影響を与えるものになれば嬉しく思います。
また、今回たまたま同じホテルに宿泊している学生さんもいました。QUNOGでの発表を控えた学生さんたちが、夜遅くまで休憩スペースでリハーサルを続けている姿を見て、そのひたむきさにこちらも良い刺激を受けました。

現場で使った機材とオペレーション


今回のQUNOGでは、発表スライド・カメラ映像・会場の音声をATEM Mini Extremeに入力して画を作り、その画をもう一つのATEM Mini Extremeに分配しつつ、それぞれ別の回線を利用してJストリームの配信用サーバーへ打ち上げるというシンプルな配信構成を取りました。
そんな中、カメラ映像を2パターン(登壇者席と客席)用意することや、Backup系の打ち上げにはStarlinkを利用する試みを実施しました。
配信の画には、登壇者のスライドを出力する枠と登壇者席を映す枠の2か所があり、客席の映像は必要に応じて登壇者のスライドと切り替えるというオペレーションを行いました。
本番中の切替のタイミングについてはメンバーから「(状況を見ながら、配信卓にいる高橋に)おまかせで。」と言われ、回数こそ多くなかったものの自主的な判断による操作が発生しました。自分たちで配信を運営しているという感覚が得られとても満足でした。


Starlinkを利用した映像送信については、特に苦労することがなく実施することができました。
しかし通信状況を監視していると、断時間が10秒程度と長いことから、ハンドオーバーによるものではないかと想像されます。このタイミングでは、映像の途切れや音声の欠落等が発生する可能性があることが分かりました。(※Backup系での利用のため、実際の配信映像への影響はありませんでした)。Starlinkを利用した配信のテストとしては、有意義な結果が得られたのではないかと思います。
全体を通して大きなトラブルはなく、無事に配信を完了できたことは非常に喜ばしいです。次の機会でも、確実に配信を行いながら様々なチャレンジを続けていきたいと思いました。
エンジニアが広報を担当して見えたこと


今回のQUNOGも九州の様々な大学から多くの学生が参加されていました。みなさん意欲が高く、ネットワークに加えて配信といったところにも興味を持ってくださったように感じられました。
「こういった業界、お仕事もあるのですね!」と言っておられる方もいて、今回のイベントを通して学生さんに新たな気づきや将来の選択肢を提供できたのではと思っています。
広報活動を行うことにより、企業だけでなく学生にとっても良い機会になっているのだと身をもって体感しました。今後もひとつの新たな選択肢として知っていただけるよう広報活動を行っていきます。

ライブ配信現場で体感した技術の奥深さと協働の価値

私が担当しているCDNは配信に深く関わるプロダクトですが、私自身は配信現場や周辺技術にはほとんど経験がありませんでした。そのため、業界団体イベントの実行委員として登壇者のライブ配信を担当することは、普段の業務とは全く異なるチャレンジでした。
最初は機材構成やOBSの設定など、何から手をつければよいか分からない状態でしたが、若手のチームメンバーや社内のライブ配信チーム、協業する他社エンジニアに教えていただきながら、少しずつ理解を深めていきました。
1年を通じて複数回こういった配信イベントでの実行委員として活動する中で、配信の基本的な段取りや機材の扱い方を学び、最終的には自分で構成を組み、OBSで配信できるレベル(初歩)になったと思います。
今回できるようになった背景には、社内外のメンバーの協力があり、サポートを受けながら進められたことは非常に助けになりました。
こうした経験を通じて、「配信の会社」であるJストリームの強みを現場で実感できたことは大きな学びです。
また、普段はリモートワーク主体ですが、イベント運営を通じて社内外のメンバーと直接協力し、同じ目標に向かって動くことで、チームの一体感や社内理解の深化にもつながりました。
技術コミュニティとともに、次の挑戦へ!

今回のようなイベントへの参加は、私自身だけでなく、社内メンバー、他社の方、学生の皆さんにJストリームの事業・技術・魅力を知ってもらう良いきっかけになっていると感じています。
今後も、より多くの方にJストリームを知っていただけるよう、活動の幅を広げながら、こうした技術コミュニティへの貢献を続けていきたいと思います。

今回配信周りのほとんどを担当しました。これまでは広報担当として参加していたため、技術面に関してはメンバーを頼ることが多かったのですが、今回は私が技術担当として、理解しておくべき箇所が急増したため正直プレッシャーはありました。
配信の構成や映像の送信はもちろん、社内の有識者に任せていた視聴ページやCDNの設定に関しても、できるだけこちらで巻き取れるように努めました。

イベントへ参加をすることで、普段の業務に関わるサービスだけでなく、そうでなはないサービスに対しても、さらなる理解や技術・知識を身につけられるように鍛えてもらっている感覚です。
幸い社内には各分野のスペシャリストがいますので、その方々に沢山質問したり、そこで得られた回答を自分なりに解釈したり、ドキュメントにまとめたりしました。
自分の糧になることを地道に続けたことで、成長できていると感じております。
今後も継続ししつつ、イベントには積極的に参加していきたいと思います。

今回、広報担当として初めてQUNOGに参加させていただきました。普段の業務では体験できない配信機材の操作や、他社・学生との協力と貴重な楽しい経験を積むことができました。
普段の業務で配信の内部は触れているものの、配信機材に触れるのは今回が初めてでした。操作や構成で分からないことだらけでしたが、社内外問わず先輩方が細かく教えてくださり進めることができました。

現場だから求められるスピード感に自分で考え主体的に動く、分からないことは社内の先輩方、社外の方とコミュニケーションを取り理解していく。現場から人から学び、分かる・できるが増えていく時間になりました。
現場の配信に携わることで配信への理解が深まり、広報として採用分野に携わることで会社への理解が深まりました。今回で得た経験を今後に活かしていきます。
以上、QUNOG 33に現地参加した坂本、阿迦井、高橋より、イベントレポート & ライブ配信の裏側のご紹介でした。
次回のQUNOG 34は、 2026年2月27日(金) 福岡県福岡市 九州産業大学で開催予定です。Voiceでもまた事前ご案内含め、ご紹介予定です。
どうぞお楽しみに!






