学生の皆さんと一緒につくるストリーミング:QUNOG30振返り

学生の皆さんと一緒につくるストリーミング:QUNOG30振返り

こんにちは、Voice編集長・久保田です。

 

10月18日(金)、ネットワーク業界コミュニティQUNOG(きゅうのぐ/九州沖縄ネットワークオペレーターズグループ)のミーティングイベント「QUNOG 30」が九州工業大学で開催されました。

 

当日は、現地会場での開催に加えて、学生有志の皆さんを主体とした配信チームによるライブ配信も行われました。Jストリームは、ライブ配信に関する技術監修・サポートを行いました。

 

当日のイベント概要やライブ配信の様子について、配信担当した学生の皆さんのお声とあわせてご紹介します。

QUNOGとは?

QUNOGは、九州および沖縄地域のネットワークオペレータのコミュニティです。2014年より活動を開始し、インターネットにおける技術的事項、運用に関する議論、検討、紹介や地域的な視点での情報共有活動を継続しています。年3回行われるミーティングイベントでは、九州・沖縄地域をはじめ全国から参加者が集い、登壇・交流が行われます。

 

QUNOG 30では、約半日かけて10のプレゼンテーションが行われました。その内容は、実証実験や自社での事例共有、世界のNOG歩き、学生の皆さんによる首都圏設備見学会など実に多彩なラインナップでした。

 

↓ 当日のプログラムはこちらです! ↓

QUNOG 30 Meeting

会場は九州工業大学+オンラインのハイブリッド開催

QUNOGのオフライン会場は、九州および沖縄地域の中から、毎回場所を変えています。今回は、北九州市にある九州工業大学 戸畑キャンパス GYMLABOで開催されました。

 

GYMLABOは、九州工業大学・創立110周年記念事業として旧体育館をリノベーションしたコワーキングスペースです。広いオープンエリアに階段状の観客席があり、開放的でフレキシブルな交流空間でした。

会場:九州工業大学GYMLABO

マルチアングルでのライブ配信

Jストリームは、QUNOG 30でのストリーミングスポンサーをさせていただきました。前回に続き2回目のスポンサーです。

 

QUNOG 30では、映像4系統・音声1系統を同期させたマルチアングルでのライブ配信が行われました。

 

マルチアングル動画配信は、一つのストリーム内に複数の映像・音声を配信する技術です。視聴者は、配信画面内の複数映像の中から視聴したい映像を随時選択でき、各映像間をシームレスに切替えながら視聴できます。

QUNOG30でのマルチアングル配信の構成イメージ

学生の皆さんが主体の配信チーム

QUNOGでは、当日のライブ配信は、学生の皆さんが主体となり、実施しています。今回の配信チームは、九州産業大学、福岡女子大学、第一工科大学、麻生情報ビジネス専門学校より有志学生の皆さん11名が担当しました。

 

QUNOGの会場は、毎回変わります。そして、チームメンバーも都度募集され、編成されます。そうなんです、つまり、配信チームの皆さんの多くは、毎回、”ほぼ”、「初めての土地、初めての会場、初めてのチーム構成」という状況での配信に挑戦しています。にもかかわらず、日々の学業と両立させながら準備を進め、今回も約半日にわたる長時間のライブ配信を、無事成功させています。

 

ライブ配信の実施に際しては、当社エンジニアも、構成検討段階から参加させていただき、前日のリハより現地に赴き、配信を担う有志学生への技術監修・サポートを行いました。

当日の準備風景。当社エンジニアも一緒にワイワイと

直接会ったことのない同士でも、ネット上で分担を話し合い、事前準備は着々と進められていきます。配信チームの皆さんの情熱に圧倒されるのと、実現させるための段取りや柔軟性、コミュニケーション力に、Jストリームメンバーも多くのことを学ばせてもらいました。 

 

ここは、学生や社会人、所属やキャリアの垣根なく、お互いが刺激しあい、学びあい、一つの場を創りあげる空間であることを改めて実感しました。

会場での画面構成検討風景。当社ライブエンジニアは、左後ろで見守中(笑)

タスクを洗い出し、映像の論理構成図を決定

配信チームの皆さんが洗い出したタスクはざっとこんな感じです。

 

(事前)
・構成図の作成(2階配信席の場合、1階配信席の場合)
・配信枠作成
・機材リスト作成
・ビデオミキサーの設定
・ネットワーク環境の確認

 

(ホットステージ)
・配線
・配信環境構築
・配信テスト

 

(当日)
・映像切替え操作
・カメラを操作してアングル調整

 

今回の会場は、階段状の観客席という構造でした。そのため、配信席を1階にするか、2階にするかで構成が大きく変わります。加えて、ステージやスクリーンはどこにレイアウトするか? 電源や有線LANはどこからひっぱるか?? など、実にたくさんの考えるべきことがありました。配信チームでは、そのひとつひとつを確認しながら気づき、丁寧に整理し、行動していきました。

 

最終的な映像の構成図は、下記でFIXしました。こちらをJストリーム・ライブエンジニアにも共有いただき、協同作業を行いました。

配信チームの学生の皆さんで検討した最終構成図

実践を経ての振返り

イベント当日は、ライブ視聴を通じて、広くコミュニティ内で活発な議論が展開されました。配信チームの皆さんに感謝です。

 

11月上旬、配信チームの学生の皆さんとQUNOG 30ライブ配信に関する振返りMTGを実施しました。

 

振返りMTGには、九州産業大学の下川先生、福岡女子大学の神屋先生、QUNOG運営の中心人物のお一人・芝村さんも参加くださいました。

振返りMTGの記念キャプチャ

配信チームの皆さんから、「配信はうまくできた」とのコメントが聞けた時は、Jストリームとしてもとても嬉しかったです。

 

また、Jストリームエンジニアに対して、「カメラ配置決めの際に、アングルの指導をもらえた」「画面構成のアドバイスに助けられた」「視聴者視点での画作りや構成を考えられるようになった」「プロの考えることはもっと深いんだと感じた」といった、コメントも多数いただき、とても光栄でした。

次回に向けたノウハウ蓄積

振返りMTGでは、次回に向けた意見交換も活発に行われました。次回に向けて、ノウハウが確実に蓄積されていきます。一部ご紹介します。

 

・初めての会場で機材配置や映像構成は悩んだ。実際に会場を見たことがなかったので、考え込んでしまった。

→遠隔地でも、何かしらの形で事前に会場下見ができる方法を考えたい。

 

・合成用配信テンプレートを共有してもらったので、スムーズに作業ができた。

→4画面での微妙な位置ずれに気づくのは遅れてしまったが、機器設定をさらに深く理解し、突発的な対応にもこだわりを持って対応できるようにしたい。

 

・タイムキーパーを担当したが、アラーム音が小さく、登壇者には気付きにくかった。

→機材や音量設定などを見直し、最適をさぐる。当日の現場でも、司会者とのアナログ的なやりとりも積極的にやってみよう。

 

・人数は増えてきて、まとめるのが大変に。

→事前の学びの場を作る? タスクリストやマニュアルを作成とアーカイブ環境の検討。……etc

上記振返りに加えて、学生の皆さんからは、「学生同士や学生と社会人の交流の時間がたくさんとれて、就職の話やお悩み相談もできた」といったコメントもありました。

 

次回のQUNOG 31は、2025年3月7日(金)に開催予定です。場所は、沖縄県名護市で調整中とのことです。

 

QUNOG 31でも引き続きライブ配信を予定しています。詳細はまたVoiceでもご案内したいと思います。ぜひ、お楽しみにしてください。

※在籍年数や役職を含む記載内容は、掲載当時のものです。その後、状況が変化していることがあります。